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偽証罪の訴追権
JUGEMテーマ:学問・学校
 タレントの羽賀研二被告の詐欺事件に関連して、検察は、羽賀被告の一審無罪の決め手となった証言をした証人を偽証罪で在宅起訴したというニュースがはいってきました。

 刑事法を真面目に勉強した人間なら、これを聞いて、「何をするんだ!」と怒るはずです。というのも、たとえ偽証の疑いがあったとしても、当該事件はまだ継続中で、控訴審の審理を待っているのですから。その中で、被告人に有利な証言をした承認を「偽証」と決めつけて起訴したら、どうなると思います?あるいは、「そのような証言をしたら偽証罪で起訴するぞ!」と、あらかじめ証人を脅していたら?

 この心配が杞憂でないことは、「八海事件」という有名な冤罪事件をご存知の方なら、ご理解いただけることと思います。この事件では、検察は、無実を訴えていた被告人らに有利な証言をした証人らを偽証罪で逮捕し起訴するなどして、その証言を変えさせることまでしました。そのため、この事件は長期化し、事件から無罪確定まで17年9か月を要することになりました。同じような偽証罪の使い方は、近年では、「甲山事件」でも見られます。

 ですから、たぬきは、偽証罪の訴追権は、裁判の当事者である検察官ではなくて、裁判所あるいはその委任を受けた特別の告発機関に委ねるべきで、また、そうでなくても、証言の対象となった事件が確定してから起訴すべきではないかと提言しています(『刑法各論講義[第2版]』455頁)。今回も、対象事件が有罪で確定してから、かつ、偽証の証拠が十分にある場合に限って、起訴すべきであるように思います。

 民主党の小沢代表公設秘書の逮捕に関する政治資金規正法違反被疑事件では、そもそも事件性自体が疑わしいという批判も受けている検察です。この事件で、ますます、その矛盾を露呈するのであれば(それは、今回起訴された証人が、本当に偽証していたか否かに関わりません。)、その体質の改善を求める声が、大きくなるでしょう。その声に対しても、検察は、公訴権を脅しに使って立ち向かうのでしょうか?
| 刑法 | 14:10 | - | - |
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