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選挙の自由妨害罪に該当する演説妨害

JUGEMテーマ:学問・学校

 公職選挙法225条は、その一号から三号までに当てはまる行為を「選挙の自由妨害罪」として、4年以下の懲役もしくは禁錮または100万円以下の罰金に処しています。以下のような規定です。本条の第2号に「演説を妨害し」とあります。

 

(選挙の自由妨害罪)

第二百二十五条 選挙に関し、次の各号に掲げる行為をした者は、四年以下の懲役若しくは禁()又は百万円以下の罰金に処する。

一 選挙人、公職の候補者、公職の候補者となろうとする者、選挙運動者又は当選人に対し暴行若しくは威力を加え又はこれをかどわかしたとき。

二 交通若しくは集会の便を妨げ、演説を妨害し、又は文書図画を()棄し、その他偽計詐術等不正の方法をもつて選挙の自由を妨害したとき。

三 選挙人、公職の候補者、公職の候補者となろうとする者、選挙運動者若しくは当選人又はその関係のある社寺、学校、会社、組合、市町村等に対する用水、小作、債権、寄附その他特殊の利害関係を利用して選挙人、公職の候補者、公職の候補者となろうとする者、選挙運動者又は当選人を威迫したとき。

 

 選挙演説の妨害が、この選挙の自由妨害に当たるとされた最高裁判例としては、1950年の公職選挙法に吸収された衆議院議員選挙法115条について判断した最判昭和23629刑集27752頁と、最判昭和231224刑集2141910頁があります。

 前者の最判昭和23629は、「衆議院議員選挙法第115条第2号にいわゆる演説の妨害とは、その目的意図の如何を問わず、事実上演説することが不可能な状態に陥らしめることによって成立する」と述べ、演説が不可能になったのは「被告人とYとの口論にその端を発したものであるとはいえ、結局は、被告人のYに対する暴行によって招来されたものであるから被告人として固よりその罪責を免かれることはできない。」と述べています。

 後者の最判昭和231224は、被告人が「応援弁士H及びMの演説に対し大声に反駁怒号し、弁士の論旨の徹底を妨げ、さらに被告人を制止しようとして出て来た応援弁士Mと口論の末、罵声を浴せ,同人を引倒し、手拳を以てその前額部を殴打し、全聴衆の耳目を一時被告人に集中させた」という事実を前提に、「聴衆がこれを聴き取ることを不可能又は困難ならしめるような所為があつた以上、これはやはり演説の妨害である。」と述べています。

 いずれも、〇実上演説することが不可能な状態に陥らしめることと、被告人が弁士らに対して暴行まで行っていることを認定して、「演説を妨害し」を認めていることに注目してください。言い換えれば、暴行等まで含むなどの行為により、事実上演説することが不可能な状態に陥らしめることなしには、「演説を妨害し」たことによる選挙の自由妨害罪は成立しないとしているのです。

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